調査業務

地質調査

液状化予測・検討・対策

液状化予測・検討・対策

液状化とは、地震などの大きな振動により、飽和した砂質地盤の間隙水圧が上昇することで有効応力が低下し、地盤のせん断抵抗力が失われ、地盤が液体のように振る舞う現象をいいます。この液状化により、地盤の支持力低下や変形によって地盤沈下が生じ、構造物の傾きや埋設物の浮き上がりなど、私たちの生活に障害が生じることもあります。

液状化を起こす要因としては、

  • 緩い砂質土層であること
  • 飽和した(地下水位よりも深い深度にある)土層であること
  • 地震動の強さが大きいことと、継続時間がある程度長いこと

となり、1~3をすべて満たさない場合は、液状化しないと判断されます。

液状化を予測する方法は大きく以下の3つの方法に区分されます。

種類 区 分 主な判定材料 判定方法 特 徴
概略法 微地形分類 地形図
地質図
沖積低地、埋立地、旧河道など 簡便であるが概略的
古地形図や土地改良前の空中写真を参照し、土地の履歴を考慮すると精度が上がる
液状化履歴 液状化履歴 過去の地震による液状化の有無 液状化した履歴箇所は、再液状化の可能性判断はできるが、液状化しなかった箇所は判断が不能
過去の地震力に作用される
簡便法 限界N値法 N値
地下水位
粒度
粒度や深度に応じた液状化するN値範囲を設定 地震力は考慮されない
(一部、考慮あり)
FL全応力法 N値
地下水位
粒度
簡易式により液状化抵抗比とせん断応力比を算出し、比較 地震力の設定が可能
詳細法 液状化強度
N値
地下水位
粒度
液状化強度
全応力法による応答解析
土質試験値の採用により、精度は比較的高い
有効応力法 液状化強度
変形特性
透水係数
体積圧縮係数
など
有効応力法による
地震応答解析
液状化に伴う地盤挙動を最も合理的に表現できる
パラメータが非常に多く、高度な判断が必要とされる

液状化強度を求めるための試験(液状化試験)

試験方法

現地で採取したサンプリング試料をドライアイスなどで凍結させ、室内試験室へ慎重に運搬します。そのサンプリング試料より得られた供試体を飽和した後、原位置有効応力状態に相当する圧力で圧密する。圧密終了後、非排水状態で一定振幅の繰返し応力を載荷し、応力、軸ひずみ、間隙水圧を記録する。試験には3~4供試体を用い、供試体ごとに異なる振幅の応力を載荷する。結果は、軸ひずみ両振幅が1%、2%、5%、過剰間隙水圧比が0.95に達するときの繰返し回数と繰返し応力比の関係を整理する。

結果の活用

繰返し回数20回で軸ひずみ両振幅5%に達する応力比を液状化強度RL20と定義し、液状化判定に用いる。

サンプリング試料
試験前
試験状況
試験後
 
土の非排水繰返し三軸試験より得られる試験データ
 

液状化対策としては次のようなものが挙げられます。

1) 密度増大工法

地盤を締固めて密にし、正の過剰間隙水圧を生じにくくする。

2) 粒度改良工法

粒径のそろった砂が液状化しやすいことから、大小様々な粒度の土に改良する。

3) 固結工法

セメント・ミルクなどを地盤に注入し、土粒子を固結する。

4) 地下水低下工法

地下水位を低下させて間隙水を無くすことで、間隙水圧の上昇を防ぐ。

5) 間隙水圧消散工法

砂より水を通しやすいグラベル・ドレーンや砕石ドレーンの設置により、発生した間隙水圧を消散させる。

6) せん断変形抑制工法

対象とする地盤全体を拘束してせん断変形を生じにくくすることで、間隙水圧の上昇などを防ぎ、液状化しにくい地盤構造とする。

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